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マーケットレポート

IMFの世界経済見通し~下振れリスクの一層の高まり~

◆IMFは世界経済見通しを下方修正

 IMF(国際通貨基金)は4月12日に世界経済見通しを発表し、2016年と2017年の成長率見通しをそれぞれ+3.2%、+3.5%へと前回(2016年1月)の見通しから下方修正しました。中国の構造改革や商品価格の低迷が世界の貿易や新興国経済が急速に発展を遂げている国。経済に予想以上の悪影響を与えていることや、世界金融危機の負の遺産や潜在成長率の低下を背景に先進国経済の回復が緩慢であることなどを見通し引き下げの要因としています。

 

IMFの世界経済見通し

  

 

◆新興国はばらつきがみられるも、成長の減速に歯止め

 地域別にみると、先進国の成長率は全体として小幅に下方修正され、2015年からほぼ横ばいの成長が続く見通しです。しかし、日本は個人消費の落ち込みや新興国経済が急速に発展を遂げている国。の弱い需要などから2016年の見通しを大幅に引き下げられており、2017年については4月の消費増税を前提にマイナス成長が見込まれています。
 新興国経済が急速に発展を遂げている国。では中国やインドをはじめとするアジア地域の見通しが1月時点と概ね変わらない一方、資源輸出国の見通しが引き下げられるなど、ばらつきがみられます。しかし、IMFは、新興国経済が急速に発展を遂げている国。全体としては成長の減速に歯止めがかかり、2017年以降はロシアやブラジルなど厳しい経済環境におかれている国や地域が回復し、新興国経済が急速に発展を遂げている国。を中心に世界経済は回復の力強さを増すとしています。

 

 

◆成長見通しに対するリスクの高まり

 IMFは今回の見通しで幅広い地域を小幅に下方修正すると同時に、今回の見通しに対するリスク投資におけるリスクとは「将来の収益の不確実性」を指す。の高まりを指摘しています。先進国については、2015年後半以降に経済活動が低迷しているなかで、金融市場の不安定さが高まっていることから、金融市場参加者の経済に対する不安が成長を弱める可能性があるとの見解を示しています。また新興国経済が急速に発展を遂げている国。については、1980年代や90年代の危機時と比較して、外貨準備の増加や外貨建て債務比率の減少、為替相場の柔軟性増加などから、資本フローの変動に対する耐性が増したと評価しながらも、企業の財政状態の悪化や内需の急速な減少のリスク投資におけるリスクとは「将来の収益の不確実性」を指す。があるとしています。
 こうしたリスク投資におけるリスクとは「将来の収益の不確実性」を指す。に加え、地政学的な紛争や難民の流入、異常気象、世界的な伝染病など、経済以外を理由とするショックが一部地域のストレスとなっており、世界経済に波及的な影響を及ぼす可能性を指摘しています。

 

 

◆各国の政策対応と国際協調が今後の注目点に

 成長見通しに対する不確実性が増すなかで、各国政府による政策対応と国際協調の重要性は高まっていると考えられます。IMFは先進国に対して、①構造改革、②緩和的な金融政策の継続、③財政支援の3本柱からなるアプローチが必要としています。特に構造改革については、製品サービス市場の参入障壁撤廃や、労働市場改革などを財政支援とあわせて実施することで、潜在成長率と生産活動の押し上げを図ることが有効との見解を示しています。また、新興国経済が急速に発展を遂げている国。については経済や金融のぜい弱性軽減のための改革を実施すべきであり、資源輸出国については資源価格の低迷長期化への対応が重要であるとしています。
 IMFは多くの国や地域で政策余力は限定的で、各国個別の対応のみならず国際的な政策対応が必要としており、具体的には世界的な景気後退時に導入可能な政策措置の策定や国際金融セーフティネットの改革、経済以外のショックへの対応を挙げています。今後は、4月14~15日にワシントンで開催されるG20(主要20ヵ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議や5月下旬に開催されるG7(主要7ヵ国)首脳会議(伊勢志摩サミット)において、各国の政策対応や野心的な国際協調が打ち出されるかに注目が集まります。

 

IMFの世界経済見通しの推移 

 

 

 

    

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